島めぐみの俳句絵日記

島めぐみの自作の俳句と絵です。

生身魂昔話の活き活きと

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生身魂昔話の活き活きと 

 もう何年も前、母がまだ自分の足で何とかゆっくりなら歩けた頃の俳句です。母の大好きな鮎を食べさせたいと「鵜匠の宿 すぎ山」へ連れて行った時の事です。用意されていた席が、窓際の金華山長良川もよく見えるとっておきの席で、母は上機嫌。長良川ではどんなことがあったとか、金華山を写生しに来たとか、半世紀以上前の事柄をあれこれ楽しそうに話してくれました。話の脈絡はさっぱり分かりませんでしたが、上機嫌の母を見るのが嬉しくて、鮎もとても美味しくて、思い出に残るひと時でした。

歳時記には「盂蘭盆会には故人の霊を供養するばかりでなく、生きている目上の人に対しても礼を尽くす。敬うべき年長者のことを生身魂(いきみたま)と呼び、食物を贈るなどしてもてなすことも生身魂という」とあります。